風景画の大元,クロード・ロラン 『シルヴィアの鹿を射るアスカニウス』

 

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クロード・ロラン『シルヴィアの鹿を射るアスカニウス』 (1681)

(以下は,北海道大学文学部専門科目「芸術学演習」にて課された課題に対するsafunnyの回答)

私は本講義の中で,風景という単語が示す意味,そして自身の風景に対する視野を広くすることができたと思う。クロード・ロランの紹介では,光と風景を中心に構成し,風景画としての先駆となったことが印象的であった。

(風景画とは)

 

『シルヴィアの鹿を射るアスカニウス』(1681-82)では,ヴェルギリウスの詩から着想を得ているはずなのに,まるでロランがその風景を書き写しているかのような姿で描き出している点に,ロランの技量及び風景画としての構図が思われる。人物を中心に据えた画というよりも,風景全体が一目でき,天と地の上下感も掴むことができる。色使いも淡い色が多く,極端なメッセージを持たない印象を受ける。そのままを描写した感覚と共に,海の向こうがから柔らかく見える光が画全体に光を差し伸べている。光の根源所在によって,時間帯や季節などを掴みやすくなる気がする。光について掘り下げると,光自体が淡い黄色で消えかかっている。それによって映し出される木々も淡い緑を帯びていて,時刻は夕暮れ時と推察される。鹿と人間の大きさもどちらかが極端に露出されることなく平等で,人間が来ている服なども忠実に描かれている気がする。人間や動物の周りにある木々の深い緑に対して,人やシカが存在する場所には淡く光が入れられている点も興味深い。描いている対象を際立たせるための光の手法なのだろうか。定かではないが,風景画の中にある人物描写としても,光の役割は大きいと感じる。

 

 

クロード・ロランは,風景画の大元として花開いた作家だ。

 

彼が描いた作品は,宮廷のインテリアとして人気を博し,その後の帝国主義ツールとして発展を遂げる。

 

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